こんにちは。
新宿区議会議員の渡辺やすしです。
ご報告が遅れていて申し訳ありませんが、6月定例会(議会)でも一定の成果を上げることができました。
6月議会の一般質問では、すでにご報告したとおり、吉住区長の小池知事への出馬要請の問題について追及し、都政新報で報道されました。
加えて、一般質問では私が住民相談を基に重回帰分析を行い、区政の問題点を明らかにした経験をもとに、新宿区職員への統計分析手法の習得の必要性について、区長にただしました。
渡辺やすし「新宿区のシンクタンクである新宿自治創造研究所は、EBPM(証拠に基づく政策立案)の活用について、「PDCAサイクル活性化型」「EBPM公民連携活用型」などを提言しています。年次計画のような大局的な自治体経営にEBPMを活用することも必要ですが、今回のような現場レベルでの小さな行政課題の解決においても統計的分析手法は重要であると考えます。特に、行政課題においては、一つの結果に対し、複数の要因が考えられることが多いため、単に数値を見比べるのだけでなく、重回帰分析を行い、影響がある要因とない要因を確定させることが重要です。
重回帰分析は民間企業においてはマーケティング部門などで一般的に多用されていますし、大学の学部生レベルの統計知識があれば、Excelを使って、安価に短時間で行うことができます。
新宿区としては現場レベルの行政課題に対するEBPMの実践として、重回帰分析などの統計的な手法を活用する必要性を認識されていますか?また、そのために、統計学の職員研修を行ったり、統計学に関する資格習得を支援したりするつもりはありますか?」
吉住区長「新宿自治創造研究所では、令和3年度と令和4年度の2か年にわたり、EBPMの研究を行いました。この研究成果から、行政課題に対してEBPMを実践していく中で、政策効果を把握・分析する効果測定手法として回帰分析などを活用し、データやエビデンスに基づく分析・評価を行い、的確な施策や事業の立案につなげていくことは必要な取組であると認識しています。
区では、政策立案や評価にあたって、様々なデータの収集・分析を行い、その結果を政策形成につなげていますが、重回帰分析などの手法については、他自治体の取組なども参考に研究していきます。今後も多様な行政課題に対してEBPMの取組を推進してまいります。
次に、統計学の職員研修実施及び統計学に関する資格取得支援についてです。区では、新宿区人材育成基本方針の「私たちがめざす職員像」として、「変化に柔軟に対応し、自ら政策を立案できる職員」を掲げ、「情報を適切に収集・分析することで地域の課題を発見し、問題提起をすることができる職員」の育成に努めています。
区はこれまでも、人材育成センターと新宿自治創造研究所の共催で、主任級職員を対象とした「統計分析」研修を、係長級職員を対象とした「統計データに基づく政策形成」研修を実施してきました。研修では、データの収集方法に加え、相関関係と因果関係といったデータ分析の基本的な知識や、陥りがちな「誤った分析方法」について学ぶとともに、分析結果を政策形成に活用する手法について扱っています。これにより、職員が日々の業務で正しくデータを活用する能力の向上を図っています。
また、職務に生かせる資格を取得した職員に対し、受講料等の一部を助成する制度を令和5年度に創設していますが、統計実務に関する資格もその対象に加えるべく、準備を進めているところです。 こうした取組を通し、多様な行政課題に対して、データの正確な分析に基づいた解決策を導くことができる職員の育成を図ってまいります。」
私の問題意識を受け止めていただき、新宿区職員の統計資格習得に関しても前向きな答弁を引き出しました。また、別途、新宿区人事課に確認したところ、現在、新宿区として職員の統計資格取得状況は確認していないとのことでしたが、統計資格助成が始まるのにあわせて、他の資格同様、統計資格の有無を把握し、人事に反映させるよう申し入れました。
渡辺やすしは今後も、早稲田大学大学院で定量政治学の論文を書き、政治学修士を取得した、区議会議員として、新宿区の政策決定に対し、統計手法が生かされるよう働きかけていきます。
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