4月23日に行われました新宿区議会議員選挙で、渡辺やすし、2633票をいただき、38人中6位で当選させていただくことができました。あらためてお礼申し上げます。

　政治活動を１月28日にスタートしてから、朝昼晩と新宿区各地で地道でに政策を訴えてきました。親族に政治家もいなければ、政党公認どころか、あらゆる組織団体から推薦をもらっていない完全無所属候補。組織票を積み上げていく選挙の「定石」に詳しい多くの方には、「無謀」「当選確率はない」と言われていました。2月上旬の段階では、私に投票を計算できる人は、家族や長年の友人など30名に満たない数でした。

　また、「高齢者偏重政治にNO」というメッセージも当選を遠ざけるといわれました。新宿区は20代から40代の有権者数が14万人に対して、60代以上の有権者数が8万人と圧倒的に若者優位の街ですが、若者の投票率が飛びぬけて低いため、2019年の新宿区議会議員選挙では、20代～40代よりも、60代以上の投票総数のほうが多いという現状がありました。高齢者向けの政策を宣伝するのは、新宿区に限らず各地の選挙の「定石」とされていました。

　私が、完全無所属という立場で政治活動を始めたのは、そういう選挙の「定石」に疑問を抱いたからでした。新宿区議会議員選挙は、渡辺やすしの就職活動ではありません。ただ、当選すればいい、という目的のもと、支持していない人気政党の公認をもらう、限られた財源では実現不可能な「若者にも高齢者にも子育て世代にも優しい」てんこ盛り政策を訴えることは、絶対に許されません。

　政治活動、選挙活動は、誰に強制されたり、頼まれて始めたわけではありません。選挙の「定石」ばかりでがんじがらめの新宿区政に「まっとうな民主主義」を訴え、きちんと当選するという、成功事例を生み出したかったからです。

　私の考える「まっとうな民主主義」とは何か。限られた税金の使い道を、何に使って、何に使わなくするのかを堂々と訴え、有権者の方々と議論し、選挙の信託をいただくことです。「高齢者偏重政治をやめて、行き過ぎた高齢者の方に向けた住民サービスを見直して、働く世代・子育て世代に、税金の使い道を変える」をぶれずに訴え続けました。有権者の方に財源は有限であること、何か新しい政策を始めるためには既存の政策を見直さなければいけないこと、それを決めるのが選挙であることを認識していただくことが、ゴールでした。そして、この訴えは今までどの候補も訴えてきませんでしたが、新宿区の有権者の方には届くと信じて訴え続けてきました。

　結果、渡辺やすしは2633票をいただき、新宿区議会の歴史上、完全無所属で「高齢者偏重政治にNO」を旗印に当選した初めての候補者になりました。私が選挙活動を通して実感したのは、既存の政治家だけでなく、私自信も有権者の方の知性を侮っていたのではないか、ということでした。

　「若者はどうせ投票にいかないから若者向け政策は無駄」→実際は、多くの若者が私の政策に共感し、人生で初めて投票にいったという声も多数聞きました。「高齢者は自分の利益しか考えない」→限られた財源という考え方に共感し、日本の未来のため高齢者偏重政治に反対すると主張する多くの高齢者の方に出会いました。「有権者は演説や政治ビラに興味がなく、知名度や雰囲気で投票する」→知名度ゼロ。38歳の無名の男性に過ぎない私の演説やビラを見て、投票していただいた方がたくさんいました。

　私自身、このような選挙で当選をおぼつかないのではないか、と不安を抱いたこともありましたが、それはすべて知らず知らずのうちに選挙の「定石」にとらわれ、新宿区の民主主義を担う有権者の方々の見識を信じられなかった私の愚かさに起因するものです。あらためて、お詫びしたいと思います。

　「完全無所属　組織支援なし　親族に政治家なし　高齢者偏重政治にNO」という選挙の定石から外れたところで、私は2633票を獲得できたのは、正しいことを訴え、有権者の方々に評価される民主主義が正しく新宿区で機能したからにほかなりません。ということは、渡辺やすしが4年間で愚直にやることは、公約でお約束した「高齢者偏重政治をやめて、働く世代・子育て世代に税金の使い道を変える」政策を一ずつ実現にさせる、新宿区政の現状をわかりやすく発信し続ける、街頭や公式LINEやTwitterを通していただいた皆様の声を区政にぶつける、とまっとうな民主主義の実践のみです。しがらみにからめとられる、政治家としての出世を志す、といった民主主義とは関係のないことは一切行いません。

　

　完全無所属で歩き出した、渡辺やすしの挑戦をこれからも応援よろしくお願いします！