こんにちは。新宿区議会議員の渡辺やすしです。
本日、9月28日、超党派の4会派で、新宿区給食費無償化のための申し入れを行いました。
渡辺やすしは、「限られた税金の使い道を現役世代に!」「子育て支援から所得制限を撤廃」という政策理念に基づき、所得によらない給食費の完全無償化が必要であると考えています。現在の新宿区に給食費無償化においては、事実上、所得制限つきの無償化になっているという問題意識を抱いています。就学支援の一環として、生活保護世帯と準生活保護世帯には給食費が無償化されていて、公立小学校世帯の約16%、公立中学校世帯の30%が該当しています。所得によって、給食費を無償化する世帯とそうでない世帯を作らないためにも、給食費は一律で無償化すべきであると考え、給食費無償化を公約に掲げ当選しました。
6月議会におきましては、給食費無償化条例を議員提出し、議場にて、賛成の演説を行いました。
6月議会で完全無償化条例は否決されましたが、議員提出条例など世論の高まりを受けて、区長提案で小中学校に通う第2子以降という制限付きの無償化が実現しました。しかしこれは、例えば、長男長女が高校生、次男が中学生の場合は、対象とならず、教育がかさむ多子世帯の経済負担を下げる援助にならないだけでなく、無償化の要件が複雑なため給食費を徴収する教育現場の事務負担を増大するという運用面での問題がこの2か月で明らかになってきました。そもそも公立小中学校に通う13000人のうち、約2400人だけが対象と、対象範囲も大変狭いです。
さらに、渡辺やすしは、6月以降多くの特別区が給食費の無償化に踏み切り、23区の中で19区が給食費が無償化となり、新宿区が無償化をしていない少数派の区となっていることにも強い問題意識を抱いています。給食費を支払っている子育て世代は、納税世代のど真ん中でもあります。その世代に対して、新宿区だけ「給食費が無償化がされず、子育て世代に冷たい」といういうメッセージを送ることは、ふるさと納税による税金の流出がさらに加速につながると考えます。それは、子育て世代だけでなく、新宿区のすべての区民にとって望ましい状況ではありません。
総務省が8月24日に発表したふるさと納税の流出額を見ると、新宿区の令和5年のふるさと納税の流出額は約38億円にのぼります。総務省|関連資料|関連資料 (soumu.go.jp)
街頭演説や公式LINEで区民の方とお話し、ふるさと納税を利用する理由を聞くと、返礼品が魅力的であるという理由以外に、「所得制限つきの子育て支援など、納税者である現役世代に厳しい」「高齢者偏重予算で現役世代・納税世代への住民サービスが薄い」ことへの怒りや、ある種の復讐的な気持ちが、自分が住んでいる自治体ではなく他の自治体へのふるさと納税の背景にあることがわかりました。
このような状況下で、「特別区の中で新宿区だけ給食費が無償化されていない」「新宿区だけ給食費を負担しなければいけない」という状況が続くことは、さらに、「現役世代・納税世代へのリスペクトがない」新宿区への納税意欲を下げ、ふるさと納税による新宿区からの税収の流出につながると考えます。新宿区ではふるさと納税による流出対策として、返礼品競争への参入を表明しましたが、納税世代・現役世代に対し、税金の使い道を向け、他自治体よりも優れた子育て支援・現役世代支援を愚直に重ねていくことが、一番のふるさと納税流出対策であると渡辺やすしは考えます。
そのためにも、23区の中で残すところわずか4区となった「給食費非無償化自治体」の汚名を一刻も早く雪ぐためにも、渡辺やすしは引き続き給食費無償化にむけて、活動していきます。