議会活動

保育園のシーツ等の持ち帰りによる保護者の過大な負担解消に一歩前進!【渡辺やすしの一般質問振り返り②】

こんにちは。

新宿区議会議員の渡辺やすしです。

先日、新宿区議会第4回定例会が終わりました。

 本日は、前回の「敬老祝い金の見直し」に続き、先日閉会した新宿区議会第4回定例会での渡辺やすしの成果を振り返ります。今回は「保育園のシーツ等の持ち帰りにおける保護者の過剰負担について」の区長答弁を振り返り、渡辺やすしはわかりやすく解説します。

敬老祝い金の見直しについての成果の分析についてはこちら→

 そもそも、保育園のシーツの持ち帰りが保護者の過大な負担になっているという問題については、私の公式LINEに寄せられた住民相談によって、発覚し、以前記事にもいたしました。

渡辺やすしの質問その1

「保育園でのシーツ等の持ち帰りが、保護者の過大な負担になっている現状について質問します。

 新宿区の区立保育園では現在、児童が保育園で使用したシーツ等を週の終わりの金曜日に迎えに来た保護者が持ち帰り、それを週末に洗濯し、週明けに再び児童を保育園に送る際に持ってくるという運用がされています。

 ある区立保育園の場合、金曜日に保護者は、毎日登園時に持参している肌着、Tシャツ、ズボンなどの着替えが入った通常のバックに加え、敷布団用シーツ、敷布団用タオルシーツ、オネショ対策の防水シーツ、掛ふとんとして使用するタオルケット、上履きバッグと上履き、外履きバッグと外履き、さらに夏はプールバック、冬は散歩用コートを持ち帰らなくてはいけません。

 すべてを一度に持ち帰った場合、このパネルの写真のように[1]大変大きな荷物となります。これは、保護者及び児童の安全性、幸福度、という2つの点から問題です。

 安全性の面では、徒歩登園の場合、児童の手を引きながら大きな荷物を持つことが困難なため、児童の手を離さなければいけない状況が発生しますし、自転車登園の場合、児童を前後にかごに乗せる自転車には前かごが設置されていないことが多いので、児童が乗る後ろかごに、手さげ鞄をつけるしかないため、自転車の走行に危険が伴います。

 幸福度の面では、休息や子どもとの時間に使いたいはずの週末に、大量の洗濯を行わなければならないということが多くの保護者にとって心理的な負担となります。

 これらの問題は、同じの保育園に2人、3人の子どもを通わせる多子世帯の保護者の場合は、持ち帰る荷物も、2倍、3倍と増えるため、さらに深刻です。

 新宿区として、保育園の児童送迎時の大量のシーツ等持ち帰りが、保護者にとって大きな負担となり、安全性や幸福度の点から問題であるという認識をお持ちですか?

区長答弁「保育園の午睡用のシーツなどについては、衛生管理の観点から定期的な洗濯を保護者の方にお願いしているところですが、一定の負担感をお持ちであることは認識しています。」

渡辺やすしの解説

 我々議員の仕事は、まず問題が発生しているという前提を、議会という議事録が残る公の場所で、区長に共有させることです。新宿区議会の議事録を検索したところ、過去、新宿区議会の本会議や予算決算特別委員会や文教こども家庭委員会などで、このシーツ持ち帰りが保護者の過剰な負担になっているということを質問した議員はいません。つまり、新宿区の政策決定を行う場では、この問題の存在が認識されていなかったわけです。これに対し、「負担感をお持ちであることは認識しています」という問題存在を認める区長答弁を引き出したことは大きな、全身です。区長が問題と認識した以上、以下の私の政策提言を受け入れるかどうかとは別に、何かしらの解決を区としておこなわなければいけないからです。

渡辺やすしの質問その

「新宿区をはじめ、全国的に、保育園で児童が使用したおむつは保護者が持ち帰らなくてはならず、保護者の大きな負担となっていました。しかし、昨年9月に「保育園からおむつの持ち帰りをなくす会」が厚生労働省に要望を出したことを受けて、今年1月に「使用済おむつの園処分を推奨する」通達が出されたという経緯があります。いまだ課題として全国に残されている保育園のシーツ等の持ち帰り問題については、新宿区が先駆けて解決策を示し、国の保育行政の模範になることを、多くの新宿区民は望んでいると考えます。

 シーツ等持ち帰りの負担解消に向けて、まず、区立保育園ごとにばらばらである寝具の運用を、保護者が自宅に持ち帰る洗濯物を少なくする方向で統一する考えはありますか?すぐに統一ができない場合は、区立保育園ごとのシーツ等の運用についてHPで明らかにし、保護者が保育園を選ぶ際の選択肢として提示することはいかがでしょうか?

 今年6月から新宿区の区立保育園でスタートし、多くの保護者から好評を得ている「おむつのサブスク」を、シーツ等の洗濯物に対しても発展させていくことはいかがでしょうか。具体的には、保護者が一定の料金を支払えば、クリーニング業者が一括してシーツ等を保育園から回収して、洗濯し、再び保育園に納品するという「シーツのサブスク」を検討されませんか?」

区長答弁「区立園においては基本的に同じ基準で運用しておりますが、ご指摘を踏まえ、あらためて確認のうえ、統一を図ってまいります。また、「シーツのサブスク」につきましては、他自治体の動向や先行事例の実績等を注視してまいります。」

渡辺やすしの解説

 区立保育園では全園一律の対応をするのが基本ですが、私に寄せられた住民相談で、園ごとに寝具の運用状況が違ったり(そもそも布団を使っているのか、ベットマットのようなものを使っているのか、など)、園ごとに現場レベルの教育方針が違っていることが反映しています。そして、私に相談してくださった方は他の園よりもあきらかに、持ち帰るものが多いという状態でした。持ち帰りの運用を統一することで、不平等な過剰負担については、解決されます。

 政策提言「シーツのサブスク」は、「今すぐやります」答弁ではなく、情勢を見て、考えていくという答弁でした。今後も予算決算特別委員会などで定期的に、この問題を取り上げ、「シーツのサブスク」実現に向けて、働きかけ続けます。

渡辺やすしの質問その

「物価高騰により、オムツやクリーニング代金が保護者の負担となっている現状もあります。「シーツのサブスク」を実施される際は、すでに行われている「おむつのサブスク」とあわせて、新宿区による物価高騰対策として、無償化や一定の金額の補助についても検討されませんか?」

区長答弁「おむつのサブスク」も含め、無償化や補助等については実施する考えはありません。」

 渡辺やすしの解説

こちらについてはゼロ回答でした。新宿区では65歳以上の高齢者の紙おむつ代金を月額7000円まで助成しています。世代間格差を是正するという政治理念に基づき、私は、乳幼児へのおむつ代の補助がないのに、高齢者だけ補助があるのは不平等と指摘してきまたし、11月議会でおむつ代金の補助上限を1万円にあげる補正予算が可決されました。千代田区など、他区ではおむつ代金の補助や無償化を始める自治体も多いです。予算要望書にはおむつサブスクの無償化も盛り込みました。引き続き、働きかけていきます!

 

 一般質問の成果やさらなる詳細は、12月13日(水)に開催する区議会議員バーで直接皆様にお話しします。

参加希望の方は公式LINEまで事前にご連絡いただけますと幸甚です。

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