こんにちは。
新宿区議会議員の渡辺やすしです。
現在、新宿区では四ツ谷地区の区立小学校の通学区域の見直しについて検討を進めていて、各地で地域住民に向けた説明会を開催するほか、意見フォームから区民の意見を募集しています。
https://www.city.shinjuku.lg.jp/kodomo/gakko01_000001_00015.html
私も12月16日に行われた地域説明会に参加してきました。
詳細な資料は、HPでも公開されていますが、教育委員会学校運営課への取材や、文教子ども委員会での議論などを経て、もう少しこの問題をわかりやすく解説します。
https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000381671.pdf
そもそも、四ツ谷小学校では現在児童数の増加していて、令和11年度には学級数が現在の20学級から24学級に増える見込みです。増築工事が実施中ですが、特別教室を普通教室に転用しているため特別教室が不足していたり、休み時間のグランドの使用時間を学年ごとに制限していたりと、大人数が通うことでの弊害が多数生まれています。
(写真は文教子ども家庭委員会で、四谷小学校を視察したときのもの。校舎の増築工事がなされているほか、手洗い用の水道が足りないため2又水道に改造されています)
一方で、隣の学区である花園小学校は児童数が減少し、1学年1学級となっていて、こちらは反対に6年間クラス替えがないなど、児童数が少なすぎることの問題が指摘されています。
四谷小学校では来年度の入学者数が約160人が見込まれるのに対して、花園小学校では約20人。それぞれ、児童数が多すぎる問題と、少なすぎる問題を抱えています。
そこで、例えば、四谷小学校の一部の通学区域を花園小学校に編入するなど、学区域の見直しを行い、在校生が多すぎる小学校と少なすぎる小学校の問題を解決しようとするのが、今回の目的です。(四谷小学校や花園小学校の学区域の変更はすでに決定しているわけではなく、前述の資料を見ていただくとわかると通り、富久小学校や牛込仲之小学校などさまざまな学区域を変更するプランなどが同時に検討されています)
そもそも、なぜ四ツ谷小学校に多くの生徒が殺到している背景は2つあります。一つ目は、2007年に3つの小学校を統廃合して四谷小学校が誕生したためもとから広い学区域だったこと。二つ目は、2007年当時は、四ツ谷地区では生徒数が減少していくと予想していたにも関わらず、四谷地区では老朽化したテナントビル壊されファミリー向け大規模マンションに建て替えられたことで、多くの児童が暮らすようになったとこ、です。(生徒数が減少している花園小学校の学区域では、ビルの建て替えに伴いシングル向けや2人向け世帯のマンションへの建て替えが進んだため、児童数は増加しませんでした。)
地域説明会で吉住健一区長は「20年前は区政に携わる立場ではありませんでしたが、この時の統廃合が現在の問題の原因になっていることを認め、地域の皆さまにはお詫びします」とコメントしていました。
渡辺やすしは、児童の教育効果の観点から、多すぎる小学校は児童数を少なく、少なすぎる小学校は児童数を多くするために学区域を変更することには賛成の立場です。しかし、20年前の過ちを繰り返さないためには、現在の児童数だけの足し算引き算だけで新しい通学区域を決めるのではなく、マンションなどの建築状況を踏まえ、今後の人口の変化を正しく認識することが大前提だと思います。
また、比較的新しく、児童数も多い四谷小学校に子どもを通わせたいと思い、四谷地区のマンションを購入した、という声も聞きました。さらに、きょうだいのうち、上の子をすでに四谷小学校に通わせている人もいます。これらの方々が学区域の変更の負の影響を受けないよう、学区域が変更になった地域については当面の間、小学校を選択できるようにする必要性があると考えます。
通学域の見直しについては、新宿区は担当課長だけでなく、区長や教育長も同席する地域説明会を開催するほか、解説した動画もHPで公開し、HPから意見も募集しています。ですが、私が参加した地域説明会では比較的高齢の男性が参加者の大半を占めていました。もちろん、地域に根差した町内会の方々の意見を聞くことも大事ですが、実際に子どもを区立小学校に通わせることになる保護者の意見をいかに吸い上げるかもこれからの課題となるでしょう。
私は政党に所属しない無所属議員として、新宿区全域で活動していますが、私自身は富久町に居住し、四谷三丁目駅、神楽坂駅、牛込柳町駅、曙橋駅など今回の通学区域変更の可能性がある地域の駅で街頭演説を多数行い、この問題について多くの意見を区民の方から寄せられていきます。引き続き、学区域変更問題を注視し、その時々の状況をわかりやすく、自身のHPやSNSで発信していきます。この件に関するご意見やご相談などありましたら、気軽に公式LINEやメールアドレスまでお寄せいただけますと幸甚です。