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新宿区議会議員・渡辺やすしの一般質問の狙いと目的とは⁉【初の一般質問の振り返り・前編】

こんにちは。新宿区議会議員の渡辺やすしです。

1週間前の6月13日(火)の新宿区議会第二回定例会で、区長に対して、渡辺やすしは新宿区議会議員としての初めての一般質問を行いました。

 一般質問の内容については、事前にHPの記事で公開していました。

 新宿区議会6月定例会 渡辺やすしの一般質問原稿を大公開! | 渡辺やすし@新宿区議会議員 38歳完全無所属 (watanabe-yasushi.tokyo)

 一問目には、2億円の予算をかけて60歳以上の高齢者に年間48回の銭湯代を無料にする「ふれあい入浴」の見直しについて質問します。①銭湯と高齢者の健康増進の因果関係がない、②月1回以上の銭湯利用者を世代別にみると20代30代男性が一番多いのに、高齢者だけを無料対象する理由が不明 などの問題点を指摘しました。二問目には、路上喫煙対策の前提となっている新宿区の「路上喫煙率調査」では、見逃されている途上喫煙が多数存在している、という問題について、質問しました。

 それぞれの質問の狙いと、区長答弁から考える「成果」について、前編・後編の2回にわけて詳しく解説します。今回の私の質問に興味がなくても、「議員の仕事」が見える化できていると思うので、ぜひ最後まで読んでみてください。この前編では、渡辺やすしはそもそも、何を目的として一般質問をしているのかをお話します。

 まず、一般質問を行うにあたって、教科書として、さまざまな議員関係者から以下の書籍を薦められたので、参考にしました。

「地方議員のための役所を動かす質問のしかた」川本達志(学陽書房)https://www.amazon.co.jp/%E5%9C%B0%E6%96%B9%E8%AD%B0%E5%93%A1%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%BD%B9%E6%89%80%E3%82%92%E5%8B%95%E3%81%8B%E3%81%99%E8%B3%AA%E5%95%8F%E3%81%AE%E3%81%97%E3%81%8B%E3%81%9F-%E5%B7%9D%E6%9C%AC-%E9%81%94%E5%BF%97/dp/4313180559/ref=sr_1_1?adgrpid=52142704446&hvadid=658891806425&hvdev=c&hvlocphy=1009310&hvnetw=g&hvqmt=e&hvrand=8115736533578261696&hvtargid=kwd-341054839185&hydadcr=3413_13671102&jp-ad-ap=0&keywords=%E5%BD%B9%E6%89%80%E3%82%92%E5%8B%95%E3%81%8B%E3%81%99%E8%B3%AA%E5%95%8F&qid=1687163630&sr=8-1

 この本は「一般質問は何か」という基本的なことから、実践的なノウハウなどが漏れなく解説されています。私は新人議員&一人会派の代表なので、特に直接「一般質問」についてレクチャーしてくれる人はいなかったので、様々な書籍を読みながら我流で一般質問についての理解を深めましたが、この書籍が一番参考になりました。本日の記事の多くもこの本を参考にしながら、執筆しています。

 そもそも、一般質問は何なのでしょうか?そのためには新宿区議の仕事について、まず理解する必要があります。

 新宿区議会議員の仕事は、区議会議員とは別の選挙で選ばれた新宿区長(とその部下である新宿区役所職員)と一緒になって新宿区政を行うことです。これを二元代表制というのですが、新宿区政について責任を持っている人は、新宿区長と新宿区議会議員の2人がいて、両方の権力は並立しているというのが少しややこしいかもしれません。国会では、国会議員が首相を選ぶので、基本的に国会議員の多数派(与党)は自分たちが選んだ首相を支持していますが、新宿区長が新宿区議会議員ではなく区民が選んでいるので、本質的には「与党」も「野党」も存在しません。(もちろん、区長選挙のときに、政党が推薦をしているので影響力の強い政党と弱い政党がありますが、区長は政党には所属していないので、政党の代表を兼ねる首相とは大きく権力構造が異なります)

 この二元代表制のもと、新宿区議の役割は以下になります。(1)区長の政治が誤らないように監視するため、区長から提案された条例や予算のついて審議を行い、議決する(賛成か反対かを決める)(2)区長に政策や新たな税金の使い道を提案する。つまり、区長への「監視」と「提案」が新宿区議の仕事です。

 この役割を具体化するものとして、法律では議会と委員会の出席が新宿区議には義務付けられています。つまり、議会に出席して条例や予算の審議と議決に参加し、議会から議案を付託される委員会で詳細な審議と議決に参加することが義務づけられています。意外かもしれませんが、「一般質問」は区議の義務ではありません。

 私も含めて多くの区議会議員が「一般質問」の内容を成果としてアピールしているのとは裏腹に、「一般質問」に法的な根拠はありません。新宿区議会では、一回の議会(定例会)で、議員一人あたり9分の持ち時間で一般質問ができることを内規で定めていますが、これは事前に議長に対して質問を通告したら「質問ができる」ことを意味するだけで、通告をせず、一般質問を行わなくてもOKです。質問時間は会派ごとに割り振られていて会派内で一人9分の質問時間を融通できるので、多くの人数がいる会派では一人議員が30分以上質問する代わりに、質問をしない議員が発生することもあります。私は一人会派なので、毎回の定例会で「9分」一般質問をし続けます。

 確かに、あくまで一般質問は質問する議員の自由な問題意識に基づく「質問」であり、(議員提案条例などの)法的拘束力のある議決とは異なります。そもそも一般質問自体に法的根拠がないので、区長が一般質問の内容を受け入れなければいけない、という法的拘束力はもちろんありません。つまり、素晴らしい政策提案をしても「検討しません」と断わる権利も区長にはあるし、鋭く現在の区政の問題を追及しても「問題ありません」と拒否する権利も区長にはあるわけです。ですから、政策提案型の一般質問の最後は「これこれの政策を検討してください」という区長への「お願い」でしめるという、二元代表制らしからぬ不思議な終わり方をすることが多くなってしまうわけです。区長への単なる「お手紙」と同じに見えてしまいかもしれません。

 ですが、一般質問が単なる区長への「お手紙」と異なるのは、それは「議会」という公の場で行われ、議事録という記録に永遠に残ることになることです。つまり、区民がつねに、一般質問とその回答を監視できる状態にあるため、仮に、質問に対して無責任な回答を区長が繰り返すことは、区民からの支持の低下につながるので不可能です。この「公」なものという仕組みのおかげで、一般質問は法的拘束力がないにも関わらず、区長の答弁には責任が伴い、新しい政策を「検討する」と答弁したら本当に検討しなくてはいけないし、今までの政策を「見直す」と答弁したら本当に見直さなくてはいけないわけです。

 この前提のもと、あらためて、「一般質問」の目的を考えてみましょう。先ほど確認したように、新宿区議会議員の仕事は、区長の区政の「監視」と「提案」です。ということは、一般質問の目的も「監視・問題追及型」と、「政策提案型」のどちらかに分かれるわけです。監視も政策提案も等しく区議の仕事ですが、そのどちらにより重点を置いているかで、一般質問のタイプも異なってきます。

 自民党の新宿区議の渡辺みちたかさんは自身のブログで、一般質問について解説されています。

 https://watanabemichitaka.hatenablog.com/

 ここでは、自民党の一般質問のゴールが、「質問によって政策が動き出すことや、質問で初めて区の見解が明らかになること」とされていて、渡辺みちたかさんのとって一般質問は「政策提案型」に重点が置かれていることがわかります。地方議会においては「与党」も「野党」もありませんが、区長への距離感の違いは会派ごとにあり、区長選挙においては現職区長に推薦を出した自民党としては、区長に近い距離にあることから、「監視・問題追及型」よりも「政策提案型」が主流となることは理解ができます。「政策提案型」は渡辺みちたかさんがいうように、新しい政策を「実行しようと」と区長が納得するところにあります。そのためには、事前に区長との落としどころを探って質問する方法が主流となります。具体的には、いきなり明日から予算をつけて政策を実行するのはハードルが高いので、まずは政策の前提となる「調査」や、現在の政策の運用面での小さな改善などを要望など受け入れてやすい「落としどころ」に狙いを定めて質問するやり方です。もちろん、大前提としては、他自治体の先進的な事例や、現在の諸問題の背景などを分析して、区長&区役所が知らなかったような新たな視点を提供できなれば、政策提言が採用されるはずもありません。

 一方で、渡辺やすしは一人会派。当たり前ですが、区長選挙において現職区長を応援したわけでもなければ、自身の選挙において区長に応援されたわけでもありません。と、いうことはおのずから区長との距離は相対的に遠くなり、「監視・問題追及型」の一般質問が主流となってくるわけです。(そもそも、区議会議員選挙のときの私の公約は「現在行われている高齢者偏重の税金の近い道を改める」という区長の政治を正す、というものでした。)

 もちろん、「監視・問題追及型」でも、現状の施策が予算をつけて行われている以上、簡単に区長が「誤りでした」と認めることは考えられません。ですが、区長のとやりとりは公に公開されることで、区民の方が「区長が答弁は的を射ていないのではないか」「追及している質問内容に共感するな」と感じてもらえば、世論が変化し、結果として区政が変化する可能性があるわけです。区議一人が考えていた問題意識を議会という公の場で訴えることで、新宿区全体の問題となる(可能性が)あるわけです。そのためには、区民全員が納得できるような「問題」の存在を発見しプレゼンすることがゴールになりますし、区長からの答弁によりその問題が明らかになればさらに質問の価値が高まるでしょう。

 いたずらに批判さえすればいいというわけではありません。単に主観に基づき、批判を重ねるだけでは一般質問を見ている区民の共感は得られないでしょう。ここでも政策提言型同様、問題であると考える制度の研究や区議の独自調査によって新たな問題点を発見して、区民が納得できるような視点からの批判をぶつけることが重要となってきます。

 渡辺やすしの一般質問では、2億円の予算をかけて60歳以上の高齢者に年間48回の銭湯代を無料にする「ふれあい入浴」の見直しについての質問は「監視・問題追及型」、「路上喫煙率調査」見直しについての質問は「政策提言型」を意識しました。では、それぞれ「成果」をあげることはできたのか?次回の記事では区長からの答弁とあわせて、検証します。

 

 

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