議会活動

決算審議とは何か⁉そして令和4年度決算に渡辺やすしが賛成した理由は⁉

こんにちは。

新宿区議会議員の渡辺やすしです。

昨日、10月17日に新宿区議会第3回定例会が終了しました。

 一般質問の成果についてはすでに、報告しましたが、昨日は令和4年度の決算審議が行われ、賛成多数で承認されました。渡辺やすしも決算については賛成しました。本日は決算審議がどのようなものかという解説と、渡辺やすしの決算についての考え方を示します。

 新宿区議会だけでなく、地方議会の決算審議は、決算特別委員会が開催され、そこで精密な審議が行われ決算特別委員会に参加する議員によって採決され、本会議ではその委員会での採決とは別にすべての議員によってもう一度採決がされます。

 新宿区議会では、決算特別委員会・予算特別委員会には全議員の半数ずつが参加します。つまりどの議員も任期中2回ずつ、決算と予算の特別委員会に参加します。私は来年と4年後の特別委員会に参加するので、今年の決算特別委員会には参加していません。ですが、議場では決算の採決に参加するので、決算の内情について理解するため、10日間にわたる決算特別委員会はインターネット中継で傍聴しました。

 決算審議とは、すでに使われたお金の使い道が適切かどうかを判断するものです。今回は令和4年度の予算の決算ですので、令和4年度予算で、令和4年4月から令和5年3月までに使われたお金が適切かどうかを審議するわけです。

 なぜ、決算審議が必要なのでしょうか?それは「財政民主主義」という考え方に基づきます。新宿区が公共サービスなどに使うお金の使い道は、歳出と歳入をそれぞれ予算という文章の形にして議会の承認をえなくてはいけません。予算を作るのは新宿区長ですが、二元代表制のもと、区長とは別の選挙で選ばれた議員がきちんと監視し、多様な意見を反映できるように、議会の承認を必須としています。 

 ですから、新宿区においても、私が議員になる前ですが、令和4年3月には予算特別委員会が開かれ、審議をし、議会が承認をして令和4年度の予算が4月から執行されることになったわけです。ですが、もし仮に、議会が承認した予算とまったくことなるお金の使い方を新宿区長がしていたとしたら、予算を審議した意味がありません。そこで、令和5年3月をもって予算がすべて執行された後に、本当に予算どおりの使い方をしているのかを、決算審議において明らかにするわけです。

 決算審議のポイントは2つです。一つは、決算の数字が正しいかということです。つまり歳入歳出の予算額と決算額に開きがないのか、開きがあるとしたらどのような合理的な理由があるのか、を調査していきます。もう一つは、成果の検証です。つまり予算が執行されたことによって、地域の状態や住民生活の質がどのように向上したのか、を明らかにすることです。この検証成果は来年度の予算に反映されます。つまり、仮に予算が執行したのに、「成果」がまったく上がっていなかったことが明らかになったら来年度の予算ではこのお金の使い道をやめようということになりますし、「成果」があがっていたらもっとお金を使おうという話になってきます。

 この原則に戻づくと、予算と決算の審議は全くことなるものなはずですが、どの地方議会でも首長与党は予算・決算の両方に賛成し、首長野党は予算・決算の両方に反対することは多いです。新宿区議会においては、令和4年度の予算に反対した共産党が令和4年度の決算にも反対しました。また、決算審議においても、数字の正しさや成果の検証というよりも、来年度の予算ではもっとこの予算を増やしてください、こういう予算を来年度からスタートさせてください、という質疑も多数見受けられました。

 渡辺やすしは、新宿区の現在の税金の使い道はおかしいと考え、立候補し、当選し、議会での一般質問においても新たな税金の使い道を提案したり、現在の税金の使い道を見直すべきだと主張したりしてきました。もちろん来年度の予算(令和6年度)にその主張を反映させることが目標ですし、仮に私の主張が予算に反映されないとしたら、その予算案には反対します。ですが、決算においては、先ほどのような「決算の数字が正しいか」「成果の検証がなされているか」の2点からのみ判断し、予算に反対したから決算に反対するという立場はとりません。令和4年度の予算案では「成果の検証」が一部不十分だと感じましたが、「決算の数字が正しいか」には問題がないと考えたので、賛成しました。

 日本共産党、れいわ新選組が、今回の決算案に反対しましたが、議会で反対討論を行いましたが、その理由は「財政調整金を積み増するなどして、使うべきところにきちんとお金を使っていなかった」「ワーカーズコープ問題のようにコンプライアンスを貫いた予算の執行がされていなかった」という「お金の使い方」に関するものでした。予算案の反対理由の繰り返しであり、決算の反対理由としては、渡辺やすしとのスタンスとは異なります。

 一般企業では「儲け」が大事なので、1年間でいくら儲かったのかを明らかにする決算が重要視されます。ですが、自治体においては「儲け」は存在しないので、予算が適切に執行されかをだけの審議になりがちな決算よりも、来年度からの新たなお金の使い道を決める予算審議に注目が集まりがちです。ですが、決算をにおける成果評価を次年度の予算に正しく反映することが大切で、そのためには決算審議にももっと注目が集まるべきであると考えます。

 これからも、議会のさまざまな仕組みをできる限り、渡辺やすしはお伝えしてきます!

 

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