こんにちは。新宿区議会議員の渡辺やすしです。
6月12日から6月21日まで、新宿区議会は開催されます。私、渡辺やすしにとっても初の議会となります。「議会を開催される」といっても具体的に、誰が、何を決めるのか、イメージがつかめないと思いますので、わかりやすく解説します。議会はインターネットでも見ることができるので、何を決めるかを知ってから議会を傍聴すると、楽しくなるかもしれません。
「議会開催中」にやることはおおまかにいうと2つです。
1.議会で、区長などに「質問(代表質問・一般質問)」して、広く区政に関する問題点を正す
2.区長または議員が提出した議案を、議員みんなで審議して、賛成か反対かを決議する
2-あ 議案を4つの常任委員会と5つの特別委員会に振り分けて詳しく審議(議論)する
2-い 議会で決議(賛成か反対かを決める)する
「1」の議会で区長に質問している姿が、一般的な区議会議員像としてイメージされる方も多いですが、実は地方自治法で定義されている区議会議員の仕事は「2」だけで、「1」は慣習としておこなわれていることにすぎません。ですが、自由に区政全般の問題点(と、その改善案)を公式に区長に伝える機会ですので、区議会議員の晴れ舞台でもあります。議員一人あたりの持ち時間は「9分」。もちろん、私もしっかりと質問すべく、調査を進めています。
「2」は、区長提案の議案(条例を制定や改定、予算案などについて)を議論して賛否を決めるほかに、議員提案の議案(条例の制定や改定)についても議論をします。区長提案のみのことも多いですが、今回は私が他の区議とともに提案した条例改定案も予定されています(このことについては、詳細の解禁日は先に設定されているので、また、あらためてお知らせします)。
(2-あ)
区長提案・議員提案とも議案は4つの常任委員会と5つの特別委員会に振り分けて、主にそこで担当部局との議論がつくされます。限りある日程で各議論を深めるため、議案を複数委員会わけて、少数の議員で議論をつくすというのが趣旨です。これは「委員会中心主義」といって、新宿区議会だけでなく、ほとんどの地方議会でこの方式がとられています。
すべての議員は、4つの常任委員会のどれかに所属することが、地方自治法で義務付けられています。私は子育て・教育政策などを審議する文教子ども家庭委員会に所属しています。特別委員会も、一つは所属することになり、私は文化観光産業等特別委員会に所属しています。
すべての区議会議員の所属委員会はこちらで確認することができます。→https://www.city.shinjuku.lg.jp/kusei/file08_01_00013.html
委員会では、区長から提案された各議案のついての賛否の前提として、担当部局とさまざまな「質問」をし、議論を重ねていきます。これはすべて記事録としてHPに公開されます。議案の賛否だけでなく、運用上の問題点や留意事項を一つずつ確認していくことで、それぞれの議案が実行される際の諸問題を解決していくと同時に、議案の背景にある様々な問題を明かされ、今後取り組むべき課題が明確化されることにつながります。私も、文教子ども家庭委員会に付託されそうな議案については、予習を重ねています。また、議員提案した条例については提案した議員が説明者として、各委員会に赴き、委員である他区議からの質問に答え、なんとか条例案について賛成してもらえるように説明を尽くします。最後に、委員会に所属している議員全体での、賛成と反対の決議をとります。
(2-い)
委員会に付託された議案について、委員会で決議をしたら、今度は議会でもう一度決議をします。委員会の決議は所属している議員だけで行いますが、議会では議員全員で決議を行います。委員会では賛成となった議案が議会では反対となることもあります。もちろん、議会での決議が優先します。議会では委員会と異なり、淡々と決議をしていくだけで、質問や議論が行われることは原則としてありません。ですが、自分の所属しない委員会に付託されていない案件で、どうしても賛成できない議案については「反対討論」をすることができますが、あくまで、議論の中心は委員会で行われます。
議会開催中に議論する「議案」は、HPで公開されています。
6月議会では、
補正予算案 https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000368746.pdf
と
区長提案条例 https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000368748.pdf
が議案となっています。このほかに、私と他区議で提案した条例案もありますが、これについては後日詳細を説明します。
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今回の6月議会の目玉は、補正予算案に盛り込まれている「多子世帯への学校給食費助成」でしょう。
本日の区長会見でも、多くの記者の質問が集中していました。こちらは「区立小・中学校に子どもが2人以上在籍する世帯への第2子以降の学校給食費及び新宿養護学校に子どもが在籍する世帯への学校給食費を補助」するというもので、約1億2千万円の税金が投入されます。財源は国から支給される「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」で、物価高騰対策などのためにも地方自治体が使えるお金です。国から示された用途の中に「給食費の無償化」も入っていて、新宿区では第2子以降に限定して給食費を無償化する使い道を選択しました。
これは私が所属する「文教こども家庭委員会」で付託され、議論をつくされることになります。
今までも就学支援として、生活保護家庭・準生活保護家庭には、給食費を免除されていましたが、今回から大きく対象が拡大することになります。無償化をどうやっておこなうのか、アレルギーなどで給食をもとから食べることができない児童にはどのように支援をおこなうのか、そもそも全ての児童ではなくの第2子以降以降に限定する妥当性はどこにあるのか、など様々な論点を、しっかりと委員会で議論していきたいと思います。
ほかにも、「第 2 子の保育料について無償化する条例」や努力義務化された「自転車用ヘルメット購入費助成」など、さまざまな議案があります。ぜひ、新宿区議会の様子をネットで傍聴してみてください!
<次回予告>
今回は、区議会議員の仕事について、紹介しましたが、では区議会議員の「ギャラ」「休暇」はどれくらいあるのか、も多くの区民の皆さんが気になるところだと思います。23区の議会すべての「ギャラ」とともに、このHPで後日明らかにしていきますので、お楽しみに!
予告編として、私の5月の給与明細を先に公開しておきます。
渡辺やすしは、さまざまな新宿区議会議員の仕事をどんどん見える化し、区政を透明化していくように頑張ります。引き続き、Twitterや公式LINEのフォローをよろしくお願いします。