こんにちは。新宿区議会議員の渡辺やすしです。
以前、HPで新宿区立児童館の指定管理者の不適切な会計管理の実態を、渡辺やすしが公文書公開請求で明らかにしたとお伝えしました。
その後、議会の一般質問で区長に追及したほか、12月2日の文教子ども家庭委員会でも、ひき続いこの問題を取り上げました。その結果、納得できる回答は得られていないにも関わらず、今回の議会では104号議案として、不適切な会計管理を行っていた株式会社ポピンズエデュケアに引き続き上落合児童館のの指定管理者を任せるという提案がなされてきたため、渡辺やすしは本日12月9日の本会議で反対の立場から演説を行います。
これまで、上落合児童館の指定管理者であった株式会社ポピンズエデュケアに、引き続き令和6年度以降も指定管理を任せるかどうかを判断するには、これまでの同社による指定管理が適切に行われていたかを検証しなくてはいけません。そこで、12月2日の文教子ども家庭委員会では、新宿区情報公開条例による公文書公開請求をした同社の収支実績に基づき質疑を行いましたが、不適切に予算額が積み上げられていることで、実際に児童館が必要としている以上の税金が支払われているという杜撰な会計管理の実態が明らかになりました。
具体的には、保険料の執行率が令和4年度24.1%、令和5年度20.8%、使用料及び賃借料の執行率は令和4年度66.7%、令和5年度38.9%と2年連続で低い水準にとどまっています。理事者からは、「保険料は会社全体で保険に入っていて全国の施設数で割り返して決算の数字を出しているが、予算の時に考えていた施設数よりも決算の時の施設数のほうが増えているため、結果として保険料が安くなった」という答弁がありましたが、会社全体の経営計画で運営計画はあらかじめ定められているはずで、2年連続で想定よりも昨年度よりも大幅に運営する施設数が増加することは考えられません。また、使用料及び賃借料についても、理事者からは「パソコンのレンタル料が想定よりも使用台数が減った、ドッチボール大会のために会場使用料が計上していたが、実際は児童館内の遊戯室で十分な広さがあったため使用しなかった」と答弁がありましたが、令和4年度の事業評価では予算額の「積算根拠の向上を求める」と評価所見あったにも関わらず、2年連続で大幅な執行残となっていることからは、同社の会計管理に関する意識の低さがあること言わざるを得ません。
さらに、同社が指定管理を令和5年度から新たに開始した東五軒町児童館でも教材費41.5%、行事費44.9%と執行率が低迷し、全体の執行率も81.0%で600万円以上の執行残があります。確かに、区民自主事業運営委員会に係る経費については返金されたことが明らかになりましたが、教材費・行事費の執行残額については返金されていません。新宿区で長年別の児童館を運営していた同社が、結果として実際にかかった費用の倍額以上を予算として請求していることについては、単に経費削減努力がなされているというだけでなく、予算の積み上げそのものが杜撰であったと言え、指定管理者として引き続き公金の取り扱いを任せることに不安が残ります。
指定管理者の運営経費は新宿区民が支払った税金です。そのため、児童館の指定管理者の選定を評価するかどうかでは、児童館の利用者の満足度だけでなく、納税者である区民全員が納得できる税金の使い方をしていることが大切です。今後、指定管理者の収支実績については公文書公開に関わらず、議会や区民に対し報告する必要があることを指摘した上で、同社の上落合児童館の指定管理においては、令和4年度・5年度に2年連続で実際に必要な経費を上回る税金が支払われていた項目があったと渡辺やすしは判断したため、104号議案に反対します。
渡辺やすしの反対演説は本日12月9日の午後2時くらいから本会議で行います。インターネット中継もあるので、ぜひご覧ください!
さらに、12月12日(木)には「新宿区議会議員・渡辺やすしと飲むバー」でも、これらの反対討論の背景などについてもお話します。ドタ参大歓迎ですが、小さなお店ですので、参加希望者の方は事前に渡辺やすしの公式LINEかXのDMまで、ご連絡ください。