議会活動

新宿区から「もらう」1万5000円分の商品券、本当に得だと思いますか?「配る政治」 から「無駄を減らす政治」のため、税金1億6千万円追加投入する商店街ハッピー商品券に、議会で唯一反対!

 新宿区議会議員の渡辺やすしです。

 先日の新宿区議会本会議では、補正予算として、税金1億6022万4千円を追加で投入し、ハッピー商品券のプレミアム率を20%から30%にあげるという補正予算の議案が提出されてきました。私が作った会派「現役世代に優しい新宿・減税の会」はこのハッピー商品券は、商店街振興および物価高騰に伴う区民生活支援という政策目的に対し、非効率であると考え、新宿区議会で唯一、反対しました。

 新宿区が行う商店街ハッピー商品券事業とは、10,000円分商品券を購入すれば、12,000円分買い物ができるというもので、令和7年度からおこなわれています。このプレミアム分の2000円は新宿区の税金でまかなわれ、区民は最大5万円まで商品券を購入することができます。今回の補正予算案はこの2000円のプレミアム分を、3000円にあげるというものでした。

ハッピー商品券に類似の事業として、令和6年度予算案では商店街振興策としては「新宿応援セール」、物価高騰対策&地域経済活性化としてはプレミアム率25%の「プレミアム付き商品券」の事業がありました。しかし、結果的に「新宿応援セール」は執行率が65%に低迷。プレミアム付き商品券事業も、プレミアム原資7億6,325万円に加え、事務経費として2億7,359万円が投入されました。区は約9億8,600万円の追加消費額を評価していますが、そのために約2億7千万円もの経費が必要であったことも事実です。私たちは費用対効果の観点から疑問を持ち、会派としては令和6年度一般会計当初予算案には反対しました。このプレミアム商品券の非効率性については、何度も委員会質疑をし、このHPでもご報告しています。

 一方で、令和7年度より始まったハッピー商品券事業は、同年度より廃止された「新宿応援セール」「プレミアム付き商品券」と異なり、対象店舗を商店会加盟店かつ新宿区商店会連合会加盟店に限定することで、商店街振興、中小企業支援という政策目的に対し、一定程度、効率的になったと評価しています。具体的には、商店街には地域コミュニティを支える役割があると整理した上で、プレミアム付き商品券の対象店舗であるにも関わらず商店会に加入していなかった店舗を、ハッピー商品券事業を通して商店会加入を促していく点を評価し、令和7年度8年度一般会計当初予算案には会派として賛成しました。

 しかし、これはあくまで、プレミアム率20%だからです。同種の商品券事業を行う23区の自治体では、令和7年度は14区が実施し、プレミア率10%1区、20%8区、25%2区、30%3区です。また、新宿区の基金確保率は54%で23区最下位です。財政に余裕のある自治体ならともかく、将来世代への備えが十分とは言えない本区においては、追加支出にはより慎重であるべきで、商店街振興という政策目的に対しては、プレミアム率20%が妥当な水準であり、30%への引上げを正当化する根拠は見当たりません。

 今回の補正予算が可決されると、プレミアム率は30%になります。限度額の5万円購入すれば、1万円だったプレミアム分が1万5千円と増え、一見、区民は5,000円得をするように見えます。5000円追加で貰えれば、誰でもうれしいです。しかし、この5000円は天から降ってきたお金ではありません。区民が払った税金です。政策目的について、地方自治法第2条第14項が定めるように、最小経費で最大の効果があがっているかを検証しなくてはいけません。

 区は、当初予算成立から2か月でプレミアム率10%をあげる背景を物価高騰と、中東情勢であると説明します。確かに、新宿区の中小企業の業況DIは令和7年9月から12月がマイナス18.8から、令和8年1月から3月はマイナス24.7と悪化しています。プレミアム率30%は、コロナ禍という極めて厳しい経済状況下で実施された令和4年度、5年度のプレミアム付き商品券と同水準です。令和4年1月から3月の業況DIはマイナス45.4であり、現在よりも厳しい状況でした。そのような時期に実施されたプレミアム率30%を、現在改めて補正予算で復活させる必要性については、十分な説明がなされているとは言えません。実際、同様の事業を行っている23区では、本年度から3区でプレミアム率を変更していますが、30%から20%、25%から20%にプレミアム率を下げたのがそれぞれ1区で、25%から30%にあげたのはわずか1区だけです。

 さらに、ハッピー商品券には生活支援目的もありますが、令和7年度に実際に購入した区民は3万3715人であり、区民全体の約1割に過ぎません。9割の区民には直接恩恵が及ばない制度を、物価高騰対策の中心に据えることには疑問があります。

 私たちは商店街支援を否定しているわけではありません。しかし、税金を追加投入する以上、その必要性と費用対効果について区民に説明できなければなりません。限られた財源を使う以上、「誰かが喜ぶか」ではなく、「区民全体にとって最も効果的か」という視点で判断すべきです。よって、区議会で唯一、今回の補正予算案に反対しました。

これからも渡辺やすしは、皆さまから集めた税金をただ配って人気取りをするのではなく、本当に区民全員にとって効率的な使い道を追及していきます。

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