こんにちは。
新宿区議会議員の渡辺やすしです。
先日は、予算特別委員会での区長提出予算案の賛否とその理由について、解説しました。
ですが、予算特別委員会では大枠の税金の使い方に関する議論だけではなく、約２０分野におよぶ具体的な施策において、さまざまな提言や税金の無駄遣いの指摘を行い、理事者から前向きな答弁を引き出すなど大きな成果をあげたものも多いです。少しずつ、このＨＰで解説していきます。
本日は、「新宿区の学童クラブ利用料金などを銀行口座振替するために、その都度、銀行を訪れなければいけない不便な仕組みを改善すべき」というテーマに関する質疑を振り返ります。
一年間限定ですが、新宿区議会のHPに該当質疑の動画がUPされているので、ぜひ、ご覧ください。
新宿区では学童クラブの定額利用を２１０２人がおこなっており、そのうちの９割以上にあたる１９５２人が「銀行口座振替」によって、毎月の利用料金を、銀行口座から引き落とされるシステムになっています。納付書での送付に比べ、その都度、利用料金を払わなくていいし、払い忘れの心配もないので、区民・行政の両方にとってメリットがあります。
しかし、この銀行口座振替をするためには、一度、自動払い込み依頼書と印鑑を、金融機関まで持参するという手間は発生します。令和6年の新宿区の学童クラブ定期利用者のうち、1年生777人に対し、722人が銀行口座振替で利用料金を納めています。と、いうことは722人の保護者がそのために、口座振替の紙を記入して、銀行に持参したということです。仮に２人の子どもを学童クラブに通わせる場合でも、下の子を新たに学童クラブに通わせるためには、その都度金融機関を訪れなければいけません。
このような不合理なシステムは他区では当たり前ではありません。近隣区の、港区、渋谷区、中野区、豊島区、千代田区をはじめとして、２３区中１２区では、銀行を訪れなくても、自宅でセキュリティに保護された外部サイトを使って、WEB口座振替をする制度が整備されています。
（渋谷区の場合→https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kurashi/nofu/nofuhoho/web_koza.html）
もっとも、WEB口座振替の導入には税金がかかるため、学童クラブ使用料のためだけに導入するのは効率的ではありません。特別区民税や国民健康保険料など、さまざまな区民が新宿区が税金を払う状況でも同様に、ＷＥＢ口座振替ができるように一括したシステムを導入することによって、より多くの区民が受益を受けることができます。他区でも、学童クラブだけでなく、区民税や国民健康保険料の支払いにもＷＥＢ口座振替が導入されています。
こちらは、特別区民税や国民健康保険の納付状況ですが、多くの人は口座振替により納付しており、ＷＥＢ口座振替の需要は大きいと考えます。学童クラブと異なり、特別区民税の口座振替では、銀行を訪れなくても、郵送で口座振替はできますが、紙で送付されたものをＰＣに打ち込む行政コストが発生することや、郵便代金の値上げなどにも鑑みると、ＷＥＢ口座振替が効率的です。
予算特別委員会では、行政管理課長から「数年前から他区ではＷＥＢ口座振替が増えているという認識を持っている。ＷＥＢ口座振替の費用と収納率の向上の関係について、他区の状況を研究する」と、新宿区でのWEB口座振替導入に対し、大変、前向きな答弁を引き出すことができました。
今年4月から飛躍的に運用が改善される「区立保育園における大量の午睡用シーツ持ち帰り問題」など、子育て世代の寄せられた身近な課題を、渡辺やすしは初めて議会や委員会で取り上げることで、具体的な解決へとつなげていきます。
３月１７日（月）午後９時からは、予算特別委員会のメンバーとして議論をした３人の新宿区議が、超党派で予算を振り返る座談会の第二弾を、Ｘのスペースで開催します！ぜひ、御聴取お願いします。
