こんにちは。新宿区議会議員の渡辺やすしです。
7月8日の私が所属する文教子ども家庭委員会で、新宿区のいじめや不登校の認知件数が委員会で公開されました。いじめの認知件数は、小学校、中学校とも前年度比増。小学校での認知件数が令和3年415件、令和4年313件、令和5年261件、令和6年202件と減少の一途だったけど、令和7年度が249件と増加に転じた格好です。


「いじめの認知件数が増えている」というと、新宿区の小学校の教育環境が悪化しているのでは、と危惧をいだかれる方もいらっしゃるかと思います。しかし私は、認知件数の増加だけをもって教育環境が悪化したとは考えていません。むしろ、これまで見逃されていた小さないじめを早期に発見できるようになった結果であれば、前向きに評価すべき変化です。
そもそも、コロナ禍があけて、全国調査ではいじめ認知件数が一貫して増え、統計が出そろっている令和6年度は過去最高を記録しました。全国の傾向とは対照的に、新宿区がいじめの認知件数が減少していることに対して、私は過去の委員会質疑でも、「認知件数が減少していることだけを評価すれば、現場が小さないじめを見逃してしまう危険性がある」と指摘してきました。
令和6年度には、いじめの認知件数がゼロ件だった区立小学校が3校ありました。。いじめがないことはもちろん歓迎すべきですが、それよりも大事なことは小さないじめを早期発見して、解決していくこと。「いじめの認知件数が減少していること」だけを評価すると、いじめが見逃されるインセンティブが現場レベルで発生してしまうという危惧を、あわせて委員会では指摘してきました。仮に、認知件数ゼロが学校評価として過度に重視されれば、現場が小さないじめを認知することに消極的になったり、児童が相談しにくい雰囲気につながったりする可能性もあると考えています。
教育委員会もこの問題意識を共有しています。過去の委員会質疑では、担当課長から「積極的に軽微ないじめも認知して早期に対応することで早期の解決を図る」との答弁がありました。今回の委員会質疑での担当課長の答弁によると、令和6年度から各学校に配置されたエデュケーションアシスタントにより、これまで見逃されていた低学年の小さないじめを発見しやすくなったことも、認知件数増加の一因と分析しているとのことです。私は、小さないじめを早期に発見し、認知できる体制が強化されたことについて、一定の評価をしています。令和7年度には、新宿養護学校を除く全ての区立小学校で、少なくとも1件以上のいじめが認知され、認知件数ゼロの小学校はなくなりました。もちろん、これだけで「いじめの見逃しがなくなった」と評価することはできませんが、各学校が小さないじめも積極的に認知する方向に進んでいるのであれば、前向きな変化です。
いうまでもなく、いじめはいじめられた側の学校生活やその後の人生に深刻な影響を与え、決して許されることではありません。いじめ対策で重要なのは、「認知件数を減らすこと」ではありません。小さないじめを見逃さず、子どもが相談でき、学校が早期に対応し、深刻化する前に解決することです。
渡辺やすしは、教育委員会を所管する文教子ども家庭委員会の理事として、今後も認知件数の増減だけで行政を評価するのではなく、「いじめを発見できているか」「子どもが相談できているか」「早期に対応・解決できているか」という視点から、新宿区のいじめ対策を検証し、改善を提案していきます。













