議会活動

新宿区の給食費支援には所得制限が! 所得制限なしの「給食費無償化」のため、議員提案条例を提出しました!

 こんにちは。新宿区議会費議員の渡辺やすしです。

 新宿区議会が開催中で、明日、6月13日午後1時半からは渡辺やすしは初めての一般質問にたちます。

新宿区議会 議会中継 – 発言内容 (discussvision.net))こちらで生中継されるので、ぜひご覧ください。質問内容もすべに公開しています。 https://watanabe-yasushi.tokyo/archives/750

 

 さて、区議会議員の仕事はとしては、区長の監視として、区長に対して質問をしたり、区長から提案された条例案や予算案を審議し、議決する、というものがよく知られています。しかし、議会として議員提出の議案を可決することで、区政に政策を反映する、ということも数としては圧倒的に少ないですが、区議の大事な仕事です。今議会では、区長に対する条例提案も行っています。

 現在、新宿区議会が開催中ですが、私は一人会派「現役世代に優しい新宿」として、「日本共産党新宿区議団」「れいわ新選組新宿」と共同で、「新宿区給食費無償会条例」を議員提出しました。委員会、議会での審議を経て、可決を目指しています。

 

 

 条例の「提出者」ではなく「賛成者」となっているのは、私はこの条例案を審議する「文教子ども家庭委員会」の委員であるため、委員会での議決に参加しなくてはいけないので、議決権がなくなってしまう「提案者」にはなれないという都合によるものです。他の提案者・賛成者は、今回条例案を共同提出する「日本共産党新宿区議団」「れいわ新選組新宿」に所属する新宿区議会議員の方々です。

 この条例案は、私が区議になる前の三月の新宿区議会で、日本共産党新宿区議団によって単独提出されています。私も今回の新宿区議会議員選挙で「給食費の無償化」を公約に掲げていたことから(https://watanabe-yasushi.tokyo/policy)、共同提出することとなりました。

 以下、私のが「給食費無償化条例」を議員提出した理由について、ご説明いたします。

まず、 私は新宿区のすべての子育て支援策から所得制限の撤廃を訴えています。(https://watanabe-yasushi.tokyo/archives/449)。

 そもそも、国政でも児童手当などさまざまな子育て支援策において、所得制限を設けられていますが、その合理的な理由は何なのでしょうか。各種子育て支援施策の目的が、「子どもが多いゆえの貧困家庭を救う」ことやそれに伴う「所得の再配分」であれば、所得制限を設けることに一定の合理性があります。

 ですが、昨年の出生数が過去最低を更新し、少子化は深刻で先延ばしができない課題である以上、社会全体で子ども育てるという理念を共有すべきです。児童手当をはじめとする子育て支援策の目的を、「社会全体で子どもを育てること」に設定するのであれば、すべての世帯の子どもを余すことなく支援することが理にかなっており、所得制限は撤廃すべきと考えています。(貧困世帯の支援などは、子育て政策とは切り分けて、実行されるべきです)

 国に先駆けて、「子育て支援策は貧困家庭の支援ではなく、社会全体で子どもを育てるためのもの」という認識を広く社会に訴えるためにも、新宿区はから、子育て支援に関する所得制限を撤廃していかなくてはなりません。新宿区では、認証保育所保育料助成や入学祝い金などで所得制限を撤廃されていますが、未だ「ファミリー世帯向けの家賃補助」などで所得制限が残っています。そのほかにも隠れた所得制限がついた子育て支援策がたくさんあり、「給食費無償化」もその一つです。

 現状、新宿区においては「給食費無償化条例」はなく、「給食費無償化政策」はないということになっていますが、実際は一部、給食費は無償化しています。具体的には、生活保護の要保護者と準要保護者に対しては就学支援の一環として給食費が無償化されていて、公立小学校世帯の約16%、公立中学校世帯の30%が該当しています。反対に言うと、小学校6年で約30万円、中学校3年で約20万円の給食費負担は、生活保護世帯およびそれに準ずる世帯ではゼロで、それ以外の世帯では負担が発生しているという状態になっているわけです。

 繰り返しになりますが、私は子育て支援策の目的は、「子どもを持ったことによる貧困世帯の救済」ではなく、少子化が進む中で「社会全体で子どもを育てること」であるべきだと考えています(もちろん、生活保護をはじめとする貧困対策や、子育て支援とは別に行われるべきです)。そのためには、すべての子育ての世代の経済負担を軽減するために、給食費無償化も生活保護世帯・準生活保護世帯に限定せず、所得を問わずすべて世帯に対して広げていかなくてはいけません。

 条例提出に先立ちまして、私のこの問題意識については、共同提案者の「日本共産党新宿区議団」「れいわ新選組新宿」とも話しあい、納得いただきました。そのため、今年3月の、「日本共産党新宿区議団」が単独で提出した条例提案理由と、今回の提案理由は変化しています。前提案理由の「義務教育無償化の一部実現を図り」の前に「所得によらない」という文言をいれ、目的の「児童祉の増進を図るため」を「児童福祉の増進を図るとともに、少子化対策に寄与するため」と変えていただきました。こ今回の給食費無償化条例は、物価高騰対策などのための一時的なものではなく子育て費用を軽減するための恒常的なものであると、給食費無償化対象には今後も所得制限をつけないこと、条例案を提出した三会派で確認済です。

 なお、今回の議会では、区長より「小中学校に第1子・第2子が在籍している場合、第2子のみ給食費を無償化する」という補正予算案が提出されています。しかし、「第1子がお金がかかる高校生、第2子が小学生の場合、給食費は無償化されず、子育て費用は軽減されない」「給食費無償化のもう一つのメリットである『給食費の公会計化』が実現されず、給食費の回収にかかる行政コストはそのまま」という問題点があるため、所得を問わない全世帯への給食費の無償化を実現するため、今回の条例が必要であると考えています。

 6月21日(水)午後3時からは、本会議で、「給食費無償化条例」の賛成討論を私が行いますので、ぜひ、インターネットでご覧ください。

 

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